お知らせ

月刊「法と民主主義」2010年12月号特集企画
「検察の実態と病理──真の検察改革を実現するために」
に寄稿いたしました。以下に全文を掲載させていただきます。

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■特捜検察は、知事と福島県民を「抹殺」した
前福島県知事 佐藤栄佐久

【福島県ゼネコン汚職事件の概要】
 福島県のダム建設工事の受注をめぐり06年10月、東京地検特捜部が前福島県知事佐藤栄佐久と民間人の弟を収賄罪の正犯・共犯として摘発。知事と弟が共謀し、知事が県土木部長に「天の声」を発する見返りに受注ゼネコンが別のゼネコンを使って弟が経営する会社の土地を購入、市価との差額1億7000万円が賄賂だとして起訴。しかし知事には一銭も入らず、土地売却の認識もなかった。一審東京地裁・二審東京高裁とも便宜供与(天の声)と共謀を認め有罪としたが、一審は賄賂額を1億円減額、二審に至っては賄賂額ゼロ、「換価の利益」のみという前代未聞の判決となった。自白調書の存在が有罪に影響しているが、収賄罪の要である賄賂額認定で特捜部は裁判所から強く批判された。現在上告中。詳しくは『知事抹殺』(佐藤栄佐久著、平凡社)参照。

 2006年10月23日、私は東京地検特捜部に逮捕され、東京拘置所に収監された。独房では情報はシャットアウトされてしまい、密室の取調室では、情報を持つ者(検事)と持たない者(私)の圧倒的な格差が生まれ、被疑者は追い込まれる。自白調書とはそのようにして取るのだということを、私は身をもって知った。

 いきなり任意の取り調べもなく逮捕されたので、私は事件の構造はおろか、自身が何を疑われているのかすら知らなかった。元東京地検特捜部長の宗像紀夫弁護士をはじめ4人の弁護士が交代で毎日接見に通ってくれたが、一度取調室に入ってしまえば、検事は情報過疎状態を利用して、被疑者を心理的にゆさぶることができる。
 私の取り調べに当たったのはA検事だった。のちに「将来の特捜部長として最有力視されている男」だと聞いた。A検事は、「木戸ダムは○○建設で」と私が県土木部長にダム工事の業者を指定する「天の声」を発したこと、弟と共謀して弟の会社の土地をゼネコンに売ったという自白を取ろうとした。

そうすることで、弟の会社の土地売却と知事の私が結びつき、収賄罪の構成要件が満たされる。これが、特捜部の描いた「絵」だった。

 A検事は基本的に温厚な人物として私に接したが、私が関与を否定したり「知らない」と言うと、激しく怒り出した。それでも弟を調べたB検事に比べれば穏やかだった。B検事の取り調べは連日午後11時過ぎまで行われ、直接の暴力こそ振るわなかったものの、怒鳴りつけ、調書の紙をぐしゃぐしゃにしたり、自分の上着を床に叩きつけるなどして弟を脅した。「中学生の娘が卒業するまでここから出さない」「福島県内ずたずたにしてやる」B検事が口にした言葉である。

 福島県の事件を東京地検特捜部が担当することも異例だったが、私の後援会関係者や支持者が軒並み東京地検に呼ばれたのは、身を切られるような辛さだった。企業経営者は必ず検事にこう言われて恐怖した。「こっちには人も時間も予算も十分にある。明日会社を潰すなどわけもない」こう脅された支持者もいた。「お前が来なければ、後援会会長を呼ぶか、支持者を200人呼ぶ。どっちがいいか選べ」。これでは自分が出て行くしかない。

 事情聴取は郡山行き新幹線の最終ぎりぎりまで続けられた。「帰ってよいと言われたが、まっすぐ立っていられない」「いま新幹線のドアを開けて、飛び降りてしまえば楽になれると思った」などの声が続出した。脳に要注意の部位をもつ私の妹は、1回目の取調べで体調を崩し何も食べられない中、2回目の取調べ中に一杯の水も与えられず、夕方、意識を失って倒れた。何とか郡山まで帰ったが、すぐに病院の救命救急センターに入る危険な状態に陥った。

 これだけ厳しく取り調べて何を聞き出そうとしたのか。なんと「栄佐久の悪口を言え」というのであった。「上司に報告しなければならない。何でもいいから言ってくれ」と懇願した検事もいたという。収賄の証拠が出ず、捜査が迷走したため起こったことだ。多くの人が苦しむ結果となった。

 私の政治家としての力の源泉は、選挙を通して有権者から信認されることにあった。それにより、私は5期18年知事を務め、原発問題をはじめ200万県民の安全や生活のために奔走することができた。そんな私の「命」といえる何の罪もない支持者=県民を特捜部は狙い撃ちした。私が無実の罪を自白することになったのは、県民をそんな苦痛にさらし続けることに耐えられなかったからである。

ことに、会社の創業メンバーとして私と一緒に働き、会社再建の先頭に立っていた総務部長が特捜部の事情聴取の朝に自殺を図り、意識不明の重体となったことは、私に大きな衝撃を与えた。しかしA検事は、その事実を取調室でちらつかせ、私をゆさぶって自白させようとした。

 A検事はこうも言った。「細かい内容ではないのです。マインドを切り替えて思い出すように」。しかし私は何も知らない。何を自白したらいいのか。取調室では、私がお伺いを立ててA検事の反応を見るような関係になっていった。

 A検事は、私を単純収賄で起訴するか、より犯罪類型として重い受託収賄とするか、捜査の情勢と「上のほうの意向」で変わると脅してきた。それが変わるというのである。収賄罪で有罪判決が出れば、賄賂と認定された金額を追徴金として没収される。本当に収賄したのなら、貰った金額を吐き出せばいいのだが、何しろ私は一銭も受け取っていない。単純収賄でもA検事の見立てでは一億七千万円だというのだ。そんな金額がおいそれと出せるわけがない。私とA検事とのやりとりは、まるで取引のようになっていった。
 これらはいま思えば、外部との情報遮断によって作り出された「土俵」に上げられていたもので無意味かつ屈辱的な交渉だった。それが特捜検察の手法であることを知ったのは、はるか後になってからのことである。

 私は、(1)天の声は発していない、(2)金には全く触っていない、(3)土地取引の金額は知らない、の三点だけは譲りたくなかった。しかし、「進行は任せてください」というA検事の作った調書は、「土木部長に"(受注は)どうなっている"と聞いた」「会社の土地は、ゼネコンが受注で知事の世話になったと感じて買ったもの」「会社の従業員は私の支援者。そのリストラに関わる問題なので弟は私に土地売却の話をしたのだろう」と、私の「天の声」と弟との共謀を認める内容になっていた。

 裁判が始まると、奇妙なことが次々にわかった。特捜部が描いた構図そのものが捏造だったのである。「自分が知事の天の声を聞いた」と証言した土木部長が、自宅に2600万円もの出所不明の現金を隠し持っていた。これは特捜部が隠蔽していた事実で、弁護士が公判前整理手続で発見した。彼は特捜部に「弱み」を握られていた可能性が大きい。さらに、弁護士が連日の接見で把握していた弟の自白よりも、はるか前の日付の自白調書が4通発見された。これを使って検事は「弟はもう自白している」と、ストーリーに従った供述を関係者に求めていたのだ。

 検事はメディアも道具に使った。私は取調室でA検事から「"○○(建設)は熱心"前知事、元県幹部に伝える」という大見出しの読売新聞のトップ記事を見せられた。これは衝撃だった。「県幹部」とは土木部長のことで、そのときの私は、彼が検察官に責められ苦しんでいるのではと大いに心配した。しかし、これもメディアと特捜部の「二人三脚」なのである。

 私が弟の逮捕を受けて道義的責任をとる形で知事を辞職してから、メディアは検察のリークを書き立て続け、逮捕前から「真っ黒」の心証を県民や国民に与えた。裁判の傍聴席には必ず記者たちが来ていたが、いくら特捜部のストーリーが覆される証言や、ずさんな証拠があっても、それが報道されることはなかった。

 郵便不正事件におけるM検事の証拠改ざんをきっかけに、メディアは特捜部のストーリー優先、不都合なことは隠蔽する体質を批判するが、裁判を取材する者にとってそれは先刻承知のことだったはずだ。しかし今に至るもメディアは本質を報じようとはせず、M検事と周辺の上司をあげつらうのみである。M検事は私の事件でも贈賄側とされるゼネコン副会長と、事件の本当のキーパーソンではないかと疑われる県庁OBの調べを担当した。「賄賂と認識して土地を買った」と法廷で証言したゼネコン副会長は、のちに「検事と示し合わせて証言をした。あれは賄賂ではなく、知事は濡れ衣だ」とまで語った。それでもなお、ごく一部の雑誌が疑問を投げかけるにとどまる。

 私は国会議員時代に大蔵政務次官を務め、知事になってからは原発問題で経産省とぶつかり合い、当時の小泉首相が掲げた「三位一体改革」に呼応して全国知事会でまとめた地方への税源委譲案が、関係省庁の官僚とそのリモコンで動く官僚出身の知事たちによって骨抜きにされるのを政治家の立場からつぶさに見てきた。彼ら官僚の行動原理は「自己保身」であるが、特捜検察は加えて「自己目的化」のために自動運動する組織であることがよくわかった。検事個人をあげつらうことに意味はない。特捜検察が抱える問題は、「ひとりの悪辣な検事」の個性ではなく組織それ自体の問題であり、またメディアを含め、国民全体の体質の問題だからだ。

 いま、主権者である日本国民一人ひとりが、特捜検察について公平で充分な情報が与えられたうえで、その必要性のありなしからよく考えて判断する機会が作られるべきだと私は考える。取り調べの可視化はその後の問題で、検察コントロールの一手段にすぎない。海外の可視化手段にならい導入すべきという議論に至っては、国民・県民と強い信頼関係を築き、その意思を託され実現に奮闘してきた元政治家としては安易で思考停止といわざるを得ない。

 もはや、ことは「司法権の独立」の問題を超えている。国民が自分のこととして考え、決めることこそが必要なのだ。そうでなければ、いかに「検察改革」が行われたとしても、B検事が弟に投げつけたこの、特捜検察のビヘイビアをあまりにもよく言い表している言葉は、「政治的検察」の中でさらに連綿と受け継がれていくだろう。
「知事は日本にとってよろしくない。いずれ抹殺する」

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コメント(7) スタッフ

あけましておめでとうございます。

昨年も多大なるご支援をいただきました。
謹んで御礼を申し上げます。

2010年は村木氏の冤罪事件を起点として、我々を守る正義と信じてきたものが
いかに独善的で、正義とは程遠いロジックで動いているのかが
白日のもとに晒され、我々の事件に関しましても、
大きな背景が垣間見えたことで、
少しずつ事実関係を皆様に深く理解していただいていることを
実感した1年でございました。

秋以降も山口県で飯田哲也氏と自然エネルギーと日本の原子力政策につき対談、
また、大阪府の枚方市で私と似た構図の裁判を闘う中司宏元市長の後援会にて
講演させていただくなど多くの方々とお会いする機会を得ました。

また12月には特捜検察による証拠改竄を受け、私の事件に関しても最高裁へ上告趣意書補充書を提出、郵政不正事件と私の事件の関連性と構造的類似性、証拠捏造の指摘を行いました。

直近の活動のご報告と共に、それぞれ改めてご報告をさせていただこうと
準備しております。

本年も引き続き、ご支援を賜れますよう、よろしくお願いいたします。

平成二十三年 元旦

コメント(0) 佐藤栄佐久

9月26日(日曜日)、会津若松市で、「世界がもし100人の村だったら」をはじめとして精力的に著述、翻訳活動をなさりつつ、社会に問題提起をし続ける池田香代子氏と対談をさせていただきます。

日本のエネルギー政策を起点として、時間の許す限り幅広く、地方自治・地域政策・民主主義の意思決定の問題についても、池田さんと世界的な視点からお話をさせていただこうと思っています。

■ 公開対談
「これでいいのか 日本のエネルギー政策」
 ・日時: 9月26日(日)14:00~16:00
 ・会場: 若松栄町教会(会津若松市西栄町8-36) 
 ・入場料: 一般 1000円 / 高校生 500円
 ・主催:真珠の会

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また、
10月2日(土曜日)は“いわきフォーラム90”主催の講演会でお話させていただきます。

■ 特別講演会
「地方自治を語る<第3弾>『道州制と地方自治』」
 ・日時:10月2日(土)14:00~15:30
 ・会場:いわき市文化センター 4階大会議室
 ・入場料は無料です。

詳しくはいわきフォーラム90のページをご覧ください。

ぜひ、足をお運びください。


コメント(1) 佐藤栄佐久

5月3日(月曜日・祝日)、福島県石川郡古殿町「越代の桜まつり」でお話させていただきます。

“越代のさくら”と町史跡探訪
特別歴史講演

「古殿の歴史を訪ねて」

 古殿町公民館にて
 午後2時~
 入場料は無料です。

古殿町に草庵を構えた親鸞の孫・如信上人や、脱藩して当地を訪れた頃の吉田松陰の心情についてお話させていただく予定です。

4月29日現在 越代の桜はまだまだつぼみの状態とのことですが、
皆様のご来場をお待ち申し上げております。

主催:越代の桜 観桜・町史跡探訪記念講演会開催会

コメント(1) スタッフ

3月20日(土曜日)、先月に引き続き“いわきフォーラム90”主催の講演会でお話させていただきます。
特別講演会
「地方自治を語る<第2弾>
 『原発問題と地方自治』」

 いわき・らら・ミュウ 2階研修室にて
 午後1時30分~3時30分
 入場料は無料です。

詳しくはいわきフォーラム90のページをご覧ください。

また前回平成22年2月7日の講演の抄録を「日々の新聞」に掲載いただきました。転載させていただきます。

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「言論が一つの色になってしまう危うさ」

前福島県知事 佐藤栄佐久

昨秋に「知事抹殺」を出版し、県内5か所で集まりを持ちました。そのあと、民主党・小沢一郎幹事長の問題が想像以上の展開を見せました。結果的には不起訴になりましたが、マスコミは検察の流れをこと細かに追い、逮捕されてもいないのに小沢さんが犯罪者でもあるかのような扱いをしました。このマスコミのあり方は、私の問題とも絡んでいます。その報道は、つねに検察が正義なのです。

しかしネットになると様相が変わってきます。必ずしも検察が正しいわけではなく、小沢さんを支持する声が多いようです。わたしのブログでの発言も共鳴・共感を持つ人が多く、かなりのコメントが寄せられています。世論が違うんです。

会津若松での会に来てくれたビデオジャーナリストの神保哲生さんによると、原口総務相がクロスメディアの禁止を明言したそうです。「プレスと放送が密接に結びついて言論を一色にしてしまえば、そこには多様性も民主主義の下である批判も生まれない」という理由からです。

ドイツではナチス政権下で政治による国家的一元放送が行われたことを反省し、戦後にマスコミを州ごとに分割したそうです。全体主義に陥らないよう、自ら血を流したわけです。

県内をみてみます。福島、郡山などの場合、地方紙を読むには福島民報か福島民友だけです。しかしいわきの人たちはいろいろな新聞を読んでいます。団体も個性豊かです。個性がある団体が多いということは多様性があるということで、とても重要です。

東電問題のとき、幹部が「あるところを抑えてしまえば大丈夫。株主総会は乗り切れる」と言っていた、という話を聞いたことがあります。さまざまな考えを持っている団体が多ければ、そう簡単にはいかないわけです。

これまで青年会議所活動をはじめ、参議院議員、知事として複数主義(富士山型ではなく八ヶ岳方)、新地域主義を標榜し、東京一極集中や原発、道州制に異議を唱え、地方分権を訴え続けてきました。政治家や首長というのは、哲学や理念を持つことから出発します。それが政策になって国や行政が進んでいくものだと思っています。ですから知事時代には、事態が混乱することがあったとしても職員が自信を持ってやれるようにし、自分の理念や哲学を貫き通してきたんです。

ある地域のリーダーが「われわれはお上の言うことを聞いていればいいんだ」と言いまし
た。そうでしょうか。いま、日本は全体主義に向かって突き進んでいます。よこしまな権力はそのままにしておいて何かが起こったとき、一番不幸なのは国民です。その種をつぶしていくには、市民と自治体が心を一つにしてそれを監視し、闘っていくことが大事です。「このまちをどうしていくのか」というとき、力が発揮できるのは地方自治体と市民なんです。

ヨーロッパなどではつねに、血を流して民主主義を勝ち取ってきました。歴史的にドイツとフランスの主導権争いにまきこまれた、ストラスブールもそうでした。セルビアもモンテネグロも。日本には残念ながらそれがありません。

いまこそ、民主主義、人権をは何かをもう一度考える必要があります。

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コメント(4) スタッフ

★現在発売されている
岩波書店「世界」2月号
 斎藤貴男氏執筆の連載記事
 「『民意偽装』 第6回 浸透する原発政策」
にインタビューが掲載されています。
ご高覧頂ければ幸いです。

★2月7日、「いわきフォーラム90」が主催される講演会でお話させていただきます。
特別講演会
「『地方自治』を語る
 -「知事抹殺」からみえてくるもの -」

 いわき市文化センター4階大会議室にて
 午後1時30分~3時30分
 入場料は無料です。

詳しくはいわきフォーラム90のページをご覧ください。

コメント(3) スタッフ

2010年1月 1日

謹賀新年

2010年、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

知事を辞してから3年、昨年は著書を出版し、
その後のつどいを通じて、また皆さんとも触れ合うことがかないました。
本ブログの開設も含め、ようやく再始動ともいえる1年になりました。

合併しない宣言で有名になった矢祭町へ講演によんでいただいた際には、
「矢祭町では、疑っている者はいない。
 皆信じているのだから、一切事件のことについては触れなくいい」
というご依頼の言葉で、何物にも代えがたい応援と支えをいただいた思いでした。

ブログには開設以来多くのメール、応援コメントを頂きました。
心より御礼申し上げます。
いわきのつどいに参加された方からのメールを紹介させていただきます。

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いわきのつどいに参加させていただきました。
私は、福島県民の一有権者であり、佐藤栄佐久さんを応援する一いわきの市民です。
栄佐久さんのお元気な姿を拝見し、私自身の心がなぜかホッとしました。

会場にはいろいろな方が見えられていました。その方々を見ていると、私のように新聞の広告でつどいの案内を見て、会場に来た人ははたしてどのくらいいるだろうか。皆さん、地位のある方で応援する気持は一緒でも場違いのような気持ちになり、少々照れくさい気持ちになりました。
しかし、勇気を絞り栄佐久さんと勇気づけの握手をしてきました。

 私は、栄佐久さんの人間性を新聞やテレビでしか知りません。知りえる立場にもありませんでした。しかし、顔は人を表す、通り、正義感の強く真の政治家と思っていました。知識があり知性豊かで、決断力があり親分肌で、思いやりがあり情熱豊かな人と思っていました。まさにその通りだと感じました。200万の県民のため、しいては国のために全身全霊注いできた人が、県民を裏切ることなどできるわけありません。信念を晴らすべくぜひ勝利を勝ち取っていただきたいと思います。

しかし真実に迫れば迫るほど邪魔する人もいることは確かです。その邪魔を打ち消す私のような一般市民がたくさん出てくることを切に願いたいと思います。

「がんばってください、栄佐久さん」
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ありがとうございました。胸に刻み戦いに臨ませていただきます。

本年は、裁判の第三ラウンドが始まります。
最高裁での上告審の準備を既に弁護団の先生方と共に進めています。

3年間、私が社会から隔絶されている内に世界では激しい変化が進行しています。
本年も自身の戦はもとより、経験を踏まえて少しでも社会に資する活動をしていきたいと考えておりますのでよろしくご指導の程、お願いいたします。


コメント(3) 佐藤栄佐久

一昨日をもって、福島県内4か所、「出版記念のつどい」が終了した。

告知もほとんど出来ない中、思いのほか多くの方々が集まってくださった。

終わってから、何通か、激励のメールもいただいた。
懐かしい顔にも久しぶりに会い、また今まで接点の無かった方からも
直接声を伺うことができて、これからの戦いにおいて大変心強く、力を頂いた思いだ。

発起人の方々、御来場の方々、本当にありがとうございました。

また私自身では、思いもつかぬ質の高い分析をして下さった、
手嶋龍一氏、宗像紀夫先生、神保哲生氏、下村満子氏、阿部重夫氏、
聴衆の一人として、勉強させていただいたことも非常に多い。

講師の先生方にもご多忙の中、福島県まで駆けつけていただき感謝の言葉もない。
ありがとうございました。

また、手弁当で御手伝いいただいたスタッフの皆さまにも
御礼申し上げます。

慣れぬイベントで、本ブログの若干滞ったが、
イベントの報告等も含め、また更新を続けていきますので
御高覧の程、よろしくお願いします。

コメント(0) 佐藤栄佐久

先日、郡山で行われました「知事抹殺」出版記念懇親会につづき
福島県福島市、会津若松市、いわき市で有志の方々による「佐藤栄佐久『知事抹殺』出版記念 励ましのつどい」が開催されます。
各界で活躍中の方にもゲストとして御講演いただきます。

☆いわきのつどい【終了】
12月16日(水)午後1時より
いわき市 パレスいわや
講師:阿部重夫氏(ジャーナリスト・月刊FACTA編集長)
会費:3,000円(本代も含む)


☆福島のつどい【終了】
11月28日(土)午後1時より
福島市 ホテル辰巳屋 8階
講師:手嶋龍一氏(外交ジャーナリスト・作家)
   宗像紀夫氏(主任弁護士・元東京地検特捜部長)
  ◎両講師の熱のこもった講演とともに
  ◎立ち見が出るほどの盛況にて、「福島のつどい」無事終了いたしました。
  ◎御来場の皆様、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

☆会津のつどい【終了】
12月7日(月)午後2時より
会津若松市 ルネッサンス中の島
講師:神保哲生氏(ビデオジャーナリスト)
   「物言う知事はなぜ失脚させられたのか
    ~メディア構造問題と刑事司法の関係」
   友人としてジャーナリストの下村満子氏も駆けつけてくださいました!
  ◎盛況にて、「会津のつどい」無事終了いたしました。
  ◎御来場の皆様、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

コメント(2) スタッフ

マル激トーク・オン・ディマンド 第445回
「物言う知事」はなぜ抹殺されたのか


控訴審判決記者会見の直後、ビデオニュース・ドットコムさんより、弁護士の郷原信郎氏ジャーナリストの神保哲生氏と鼎談をしないか、というお話を頂いた。

恥ずかしながら今回初めてその存在を知ったのだが、ビデオニュース・ドットコムは報道の本分を全うすべく神保氏が主宰しているインターネットの放送局だ。
 
本ブログでも先日紹介したが、郷原氏は私の事件に関して、常に公正でバランスのとれた記事を発表してくださっている。
直接お話しできる最良の機会と思い、一も二もなく承諾させていただいた。私自身は細かい法律論は元より疎く、説明に当たっては歯がゆい部分も多々あったのだが、郷原氏には今回、判決について「換金の利益」という奇妙な概念、このような矛盾を孕む判決にいたった裁判官の感覚、人間とコストを投入しすぎて退くに退けなくなった検察内部の杜撰なロジックといった点含め非常に明快に分析いただいている。

会場の郷原事務所に向かう車中で知らされたのだが、エネルギー問題の専門家、飯田哲也氏もいらっしゃったというのもうれしいサプライズであった。
飯田氏は県が2001年「エネルギー政策検討会」を作って研究を始めた時、「新エネルギー」の観点から講師としてお話を伺った人である。
事件に至るひとつの可能性として、私と国・原子力業界との対峙の姿勢を描く趣向だったのだと思うが、町村を疲弊させる麻薬のような国のエネルギー政策について、久しぶりに語らせていただいた。

C02削減と自然エネルギーの関わりが主要課題の一つである今、飯田氏は既に各所で大活躍だが、氏の重要性は今後も高まっていくことは間違いない。

少し話はそれるが、今押しも押されもせぬ自然エネルギーの権威となった飯田氏に早くから着目し、講師をお願いした県庁スタッフの着眼は素晴らしかった。
今回、飯田氏に高く評価いただいた「福島県エネルギー政策検討会 中間とりまとめ」の質の高さとわかりやすさは、中央官庁の前例主義官僚達ではとても実現できるものではない。県庁職員が一丸となって「地方」の持つ底力を示した好例である。一緒に苦労してくれた職員を誇りに思う。

今回の番組はくだけた会話での分かり易い、ニュース・コメンタリー含め、伝えるべき事実を伝える、隠された真実を伝える、というジャーナリズムのあるべき姿と気概を見せられた思いだ。

控訴審判決後、動画でも触れられているように一部の新聞を除き、ほとんどのマスコミが判決の内実を語らず有罪という表面のみ浚っている。先日の記事にも書いたように、個々の記者レベルでは「実質無罪」にせざるを得なかった判決の意味がわかっているのだ。実際に接していてわかるが末端の記者は非常に優秀な方々が多い。

それが紙面になるとき、なぜ歪むのか。デスクが…上層部が…という声も聞く。政治家は叩くべきもの、というステレオタイプな姿勢こそが、まさに検察が虚構を作り上げる基礎として利用されていることに気付く「デスク」はいないのだろうか。

そんな大勢の中、私の生の声を伝える場を設けていただき、非常にありがたく思う。

スポンサーに頼らないメディアのため本動画も視聴は有料だが、ぜひ御高覧頂ければ幸いである。

コメント(1) 佐藤栄佐久
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